TOPINTERVIEW神戸で働く人リュウ ムヨウ
私は現在、店舗で接客の仕事をしていて、日本人だけでなく海外のお客様の対応もしています。まだ入社して半年なので、とにかく一人前に仕事ができるようになりたいです。
そのためにはたとえば、最近の売れ筋はガラスペンで、ペンとインクの組み合わせなどを事前に試し特徴を知った上で、お客様の要望に沿ったものを、自信を持っておすすめできるように心がけています。
そうすることで、お客様から「ありがとう」と言ってもらえることもあり、接客の仕事のやりがいを感じています。
将来は、インターネットやSNSを活用し海外、特に中国語圏や英語圏の皆様に当社の魅力的な文房具を紹介したいです。また、学生時代に学んだ美術もいつか仕事に生かしたいと思っています。
職場の先輩は、とても優しく仕事に対する情熱があり、先輩を見ていると私もやる気になります。趣味をたくさん持っている先輩も多く、先輩方を目標に私も頑張っていきたいと思っています。
日本に興味を持ったのは、中学生の時です。歴史が好きで、司馬遼太郎の「燃えよ剣」を読み新選組が好きになりました。
私は中国の浙江省出身で、中国では新選組の資料はなかなか手に入らないため、絶対に日本に留学しようと決めていました。高校時代にはアニメやゲームにより、独学で日本語を勉強し、大学では日本語を専攻しました。そして交換留学で来日、関西外国語大学を卒業し、その後、新選組の勉強をするために奈良女子大学に進学しました。
日本での就職を希望していたので、大阪の留学生向けの就職説明会に参加しましたが、好きな会社は見つかりませんでした。
次に神戸市主催の留学生向けジョブフェアに行き、今の会社に出会いました。ジョブフェアには多くの企業が参加していましたが、その中で会場に展示していた当社の商品に一目惚れしたのです。また、ただ文房具を作るだけでなく、そこにストーリー性を持たせるモノづくりに魅力を感じ、入社しました。
神戸は歴史的にも国際的な街で、様々な国籍の方がいるため、色々な価値観があり、考え方が柔らかいと感じます。
日本に来て、色々な街に行きましたが、神戸はオシャレで品がある街で心に余裕を持って、のんびりとした暮らしができます。この雰囲気は神戸ならではと思います。芸術も溢れていて、街中に美術館、音楽会のポスターや彫像があり、花も多く植えてあります。食べ物も美味しく、特にパンが気に入っています。
休みの日は家でゲームをして過ごしたり、友達と遊びに行ったりすることが多いです。
母国に帰ってしまった友人も多いため、少し寂しく思うこともありますが、職場の台湾人の先輩がよく遊びにつれて行ってくれます。
これからは、外国人の交流会に出たり美術館に行ったり、もっと神戸の街を探索したいですね。
日本語でのコミュニケーションは、大学で勉強したので出来ているつもりでしたが、働いてみると日常会話とは少し違うことに気がつきました。特に敬語は難しく、先輩たちの電話やメールを見て勉強をしています。
大変なこともありますが、まずは目の前の仕事をしっかりとすること、そして海外からのお客様が増えることも想定して、英語の勉強もしたいです。私にとって日本は外国なので、外国での一人暮らしは寂しいこともありますが、自分が本当に好きだと思える会社に出会えたことがとても大きいです。
日本で働きたいと思っているなら、まずは自分が働きたいと思える会社に出会うことが大切だと思います。私は神戸市主催の留学生向けジョブフェアで出会うことができました。就活イベントにも積極的に参加してみると良いと思います。
当社は神戸市の越境ECの補助金を採択して頂いたので、外国人スタッフには海外向けの輸出と越境ECを担当してもらい、海外ビジネスを進めていく予定です。神戸市は、官民が一体となり、海外ビジネスに対していい流れができており、外国人スタッフにとっては、サポート体制が整っていて働きやすい環境だと思います。
国内マーケットが縮小する中で、外国マーケットに希望を託している企業が多いと思います。当社では、事業拡大の計画があり必要な人材であるため、外国人材の採用を実施しました。外国人を採用したことで、やりたいビジネスに近づいた実感があります。会社全体として海外のマーケットを意識できるようになり、海外進出へのハードルが大きく下がりました。
色々な価値観と文化を包容し、それをバランスよく調和しているのが神戸の魅力です。この都市で生活し働くことで、多文化に触れ合い、より客観的に物事を考えるきっかけになると思います。
(プロダクトソリューション部 デュプティーディレクター 塚本 昌宏)
株式会社 ナガサワ文具センターHP
